2020年に小学生のプログラミング教育を必修として開始すると発表がありました。
何故そんな難しいことを小学生で?と思われる方も多いかもしれませんが、実はこの流れは必然で、
アメリカやインドなどで、早くからプログラミング学習が盛んにおこなわれています。
背景としては、圧倒的な人材不足にあり、IT需要が増えているにもかかわらず、従事する人間が全く足りず、
数十万人規模で人手不足が続いています。
確かにIT業界は慢性的に人手不足で、逆に言えば就職にも強いため、将来を考える上でも
プログラミング学習の低年齢化はさほど反対意見も少なく受け入れられているようです。
とは言え小学校で行うプログラミング教育で、何をしていくのか?
これはまだまだ議論の余地がありますが、筆者が必要だと考えるのは以下です。
■小学生
プログラミング能力 |
パソコンを使い調べ物や簡単な動きのある画面を作ったりする。
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技術的応用 |
ロボットに動きをつけたり、パソコンで絵を遊びの中でモノづくりを経験する。
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ITリテラシー教育 |
ネットを利用する際の注意点など。
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■中学生
プログラミング能力 |
プログラミングを行い、ネット上で公開する。
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技術的応用 |
家電などに制御系の動きをプログラミングし、危険性を排除したモノづくりを行う。
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論理思考を身に着ける |
プログラムを行う際に必要な論理思考を身に着けるため、
ディスカッションや論理の組み立てを行う。
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ITリテラシー教育 |
ネットを利用する際の注意点やセキュリティーについての知識
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小学生と中学生との違いは、小学生は遊びながら触れているのに対し、中学生は技術/家庭の時間などを想定し、
身の回りにあるものとプログラミングを結び付けて経験していくというカリキュラムではないかと思います。
特に中学生には論理思考が加わり、プログラミングの世界観を考え方の領域から学んでいくことを想定しています。
小学生の内はまずはパソコンやプログラムに触れるという事でしょうか?
ロボットプログラミングが示す今後のプログラミング
少し前に登場したpepperくんという対話型ロボットをご存知でしょうか?
会話を学習し、しかもモニターなんかを使って案内や、情報を流したりと、様々な用途での使用が可能なもので、
しかも個人ユーザーでも購入可能なリーズナブルな価格で販売されています。
このロボットのプログラムは原則会話を簡単なコードとプラグでつなげて作成することで、
対話ができたり動きをつけたりできます。
特に技術はいらず、面倒なのは会話の発音(日本だけかもしれませんが)設定がひどく面倒であるくらいで、
初歩的なプログラミング能力で必要なものが作れてしまいます。
ロボットは、将来介護の現場や工場や倉庫などの単純作業の現場での利用が期待され、支援ソフトの発達で、
より簡単なプログラミングに変わっていくことが想定されています。
いわゆるプログラマーが取得すべきプログラム言語に縛られずに、プログラムの原理さえ理解していれば、
あとは比較的技術が無くても作れる時代がそこまで来ています。
初等教育で目指すプログラミングとは、まさにおもちゃのような便利な機能を利用したプログラミングが進められると思います。